
股関節・小児診療チーム
股関節・小児診療チーム紹介
私たち股関節・小児整形診療班では、股関節及びその周辺疾患や小児整形外科領域に対する外来診療・手術治療・術後管理・術後リハビリテーションなどが主な内容になります。また最新の知見を得るために積極的に各種関係学会・勉強会へ参加・活動しております。
主たる対象疾患としては、変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、リウマチ股、人工股関節・人工骨頭置換術後のゆるみ・感染などの慢性成人股関節疾患や発育性寛骨臼形成不全、発育性股関節脱臼、大腿骨頭すべり症、内反足などの小児整形外科疾患などが挙げられます。市中病院では手術困難な症例にも可能な限り対応しており、年間100件以上の股関節・小児関連の手術を行っています。

変形性股関節症


原因
我が国においては寛骨臼形成不全、いわゆる股関節の形態異常をベースにするものがほとんどですが、病態としては関節軟骨がすり減ったことに対する生体の防御反応として骨の増生、変形が生じる疾患です。寛骨臼形成不全以外では、外傷後や炎症性関節疾患なども原因となり、続発性股関節症が生じることがあります。
症状
歩行時痛が一番不快な自覚症状であり、変形が進行すると関節可動域も狭くなり日常生活動作 に支障をきたすこともあります。
治療方針
変形の度合い(病期)と症状は必ずしも連動しておらず、基本的には症状に合わせた保存加療で症状の緩和が得られるかどうかを判断します。保存加療で目標が達成されない場合には手術加療を検討します。手術加療は大別すると、自身の骨・関節を温存する骨切り術か人工関節置換術かの選択となります。治療選択の大きなポイントになるものは病期と年齢になります。人工関節は最終手段であり、人工物の寿命、人工物周囲の良好な骨の維持の観点から、若年者に対する人工関節手術の適応は慎重に検討する必要があります。当科では可能な限り骨温存を考慮して手術の選択をしております。人工股関節置換術を施行した場合、術後2日目には荷重制限なく離床でき、間もなく歩行訓練も開始し、術後約2週間で自宅退院される方がほとんどとなっております。

●各種 骨切り術
棚形成術

寛骨臼回転骨切り術
