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教室紹介
研究のご紹介/脊髄神経生理研究グループ
脊髄機能に対して電気生理学的手法を中心に、行動解析、神経トレーサーを用いた神経解剖、マイクロアンギオグラフィー、選択的脊髄切断など高度な手法を組み合わせて研究しています。
(1)脊髄誘発電位に関する研究
脊椎高難度手術(靭帯骨化症、脊柱変形、脊髄腫瘍)を行う上で、手術による麻痺を防止する目的で術中脊髄モニタリングは必須の検査です。しかし、偽陰性や偽陽性もあり、電位の解釈が難しいことが問題となっています。その理由の一つは、電位の起源が明らかにされていないことにあります。脊髄の選択的切断モデルを用いた電気生理学的手法により、電位の発生起源と伝導経路を明らかにすることにより、術中脊髄モニタリングの診断精度を向上させることを目指しています。
(2)神経損傷後の脊髄可塑性に関する研究
小児期の中枢神経損傷は、成人期の損傷に比べて機能障害が少ないことが知られていますが、その理由は明らかではありません。脳損傷、脊髄損傷、末梢神経損傷後の脊髄可塑性について、小児期と成人期の違いを明らかにすることにより、成人期の中枢神経損傷後の機能改善につなげることを目標としています。
(3)脊椎腫瘍と脊髄麻痺に関する研究
脊椎腫瘍による麻痺は進行が早く、手術による改善率も不十分であることが現状です。脊椎腫瘍モデルによる腫瘍進展と麻痺発症のメカニズムを解明することにより、有効な治療介入時期を示し治療効果が向上することを目指しています。
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